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編集長のズボラ料理(326) マイタケ豆乳スープ

味の濃さは好みで

 世の中は、「命より健康」である。テレビのBSを見れば、健康があふれている。健康食品やサプリメントの宣伝の間に、かろうじて夢グループ食い込んでいるくらいだ。
 「体にいい」という食品の情報がテレビで流れると、スーパーで争奪戦が始まる。すぐさま命がけで走っていかないと、売り切れてしまう。
 今は甘酒が健康ブームの大波となり、わが家も一部が押し寄せている。日本酒売り場に行って、お酒ではなく甘酒を探す。それも酒かすではなく、米麹(こうじ)で作っているものでないといけない。
 友人などは、濁流の中にいる。甘酒を作る電気器具まで用意した。麹も乾燥のものではない柔らかいものを使う。麹を入れてから時間の大事なようで、10分でも過ぎてしまうと、ガックリと方を落とし、体に悪い。
 その友人の「命より健康」歴は長い。甘酒の前はヨーグルトだった。食べ終わる前に、種菌を残し、次のヨーグルトを自分で作る。3カ月続いたが、やがて買うようになった。 その前はコーヒーと豆乳だった。さらに前は玄米だった。精米機まで用意して、7分づきくらいで食べ続けた。3か月も続いたが、十穀米を買うようになり、麦も経由して、もとの白米戻った。モロヘイヤの波にも乗ったが、これは1週間だった。
 友人はブームに乗り続け、最先端を走っている。そして、精米機などの器具は、健康遺産として大事に保管されている。
 僕にも玄米や豆乳ブームがあったし、一時期はウコンブームもあった。ウコンの粉末を知り合いからもらったのがきっかけだった。ある時、「酒を一杯やる前に飲むと悪酔いしない」と教えられた。これで、ウコンを飲む機会が増え、そうすれば健康になると確信した。
 行き着いたのは、「ウコンを飲む回数を増やすに、酒を飲む回数を増やさなければならない」という方程式だった。方程式を忠実に守ったが、やがて粉末がなくなった。それ以来、健康に不安を持っている。
 豆乳は体にいいのは実践ずみ。マイタケも、みそも体にいいらしい。その3つを使う。
 豆乳にみそを少し加え、鍋でゆっくり温める。煮詰まる可能性があるので、少し水も加えた方がいい。マイタケは適当に切って鍋に入れて煮る。みそ味が決めてだが、もの足りなければ白だしを加える。それでもだめなら、「味より健康」と思うべし。(梶川伸)2019.01.10

更新日時 2019/01/11


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