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編集長のズボラ料理(849) 揚げのネギまみれ

ネギは細いものを

 「まみれ」はという言葉は、あまりいい意味では使われない。
 泥まみれ、汗まみれ。血まみれ。これらは、きたないイメージがある。子どもの泥まみれは可愛いが、大人だと様にならにない。
 弘田三枝子の歌に「人形の家」があった。「ほこりまみれた人形みたい」という歌詞があった。なかにし礼の作詞だからいいものの、普通に「ほこりまみれ」と使うと、不潔感この上ない。
 「まみれ」は、何かがくっついているという意味。少しそれるが、借金まみれも、悪いことになる。
 食べ物に関しても、油まみれは、見ただけでも嫌になる。こびりついた油は取れにくい。洗剤でふいてもなかなきれいにならないので諦めると、ますます油まみれは進んでいく。
 ただ、最近は食べ物でプラスイメージのものがある。それは「ネギまみれ」。特にラーメン界では、はやっているようだ。テレビ番組でよく登場する。
 ネギは添え物ではあるが、売り物でもあるのだろう。京都市伏見区、近鉄桃山御陵前駅のラーメン屋さん「大中」に入り、メニューの中で人気NO1と記してあった「大中バラ肉増しラーメン」を食べたことがある。ネギとモヤシは多めにしてもらえるのが店の売り物で、もちろんネギは多めにしてもらった。ネギの威力はなかなかなもんだ。
 大阪府守口市の「山長」で食べた時のこと。ラーメンが運ばれてくると、女性の店員さんがわざわざ「ネギは大きいですが、甘いので」と言った。見ると確かにラーメンにしては太めをネギを長く切って、たくさん乗せてあった。ラーメン屋さんでは、ネギは麺やスープよりも話題になる。
 「まみれ」までいかなくとも、「どっさり」は、店に限ったことではない。カップ麺でも、「ねぎどっさり豚骨ラーメン」(明星食品)のように、ネギを売り物する商品もある。
 今回のズボラも、決め手にネギを使った。薄揚げの両面をオーブンで焼く。拍子木切りにして皿に並べ、おろしショウガをつけ、細ネギの輪切りを大量に乗せる。それだけ。
 要はネギの量だから、「揚げのネギまみれ」と名づけた。普通のネギ量なら、居酒屋さんメニューにもあるから、ありきたりの酒のあてとなる。だから、大量に乗せて自己主張する。ただ、「まみれ」の度合いは難しい。ネギで揚げを覆う面積を増やすに従って、何の料理かわからなくなっていく。(梶川伸)2026.01.26






更新日時 2026/01/26


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