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寺の花ものがたり(178) 建仁寺(京都市東山区)茶=10月上旬~下旬

2004年10月30日撮影

 中国から茶が入ったのは、奈良時代と言われている。上流階級を中心に、茶を飲む喫茶は行われてきた。
 平安時代の末になって、建仁寺を開山した栄西が中国・宋から茶種を持ち帰り、日本での栽培を推奨した。同時にも庶民にも広め、茶を飲むことが一般化したというのが定説で。
 建仁寺を訪ねると、茶の生け垣が伸びている。法堂(ほっとう)の周りも、グルッと巡らされている。
 茶の花は、白い花びらと黄色いしべを持つ。小さくて地味な花だ。目立つ花ではないうえ、訪ねた時は花はポツポツと咲いているだけだった。盛りを少し過ぎているのかもしれない。
 それほど手入れがしてあるわけではない。しかし、ごく普通にあるところがいい。禅宗の寺には似合っていると思う。

◇建仁寺(けんにんじ)◇
 京都市東山区大和大路四条下る4丁目小松町584。075-561-6363。京阪電車祇園四条駅から徒歩10分。建仁2(1202)年、将軍源頼家が寺域を寄進し栄西を開山として建立。俵屋宗達の「風神雷神図」、海北友松の襖(ふすま)絵などの文化財を豊富に伝える。本尊は釈迦如来。境内自由。堂内の拝観は有料。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください2018.09.09

更新日時 2018/09/09


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