心にしみる一言(157) 香川にはすごい人が3人いる。空海、源内、外骨
◇一言◇
香川にはすごい人が3人いる。空海、源内、外骨
◇本文◇
高松市で仕事をしていたことがある。その時に砂古口早苗さんという作家がいた。明治から昭和にかけての異色のジャーナリスト、宮武外骨の研究家でもある。
外骨は権力に対する批判の言論を続けた。1901年には大阪で月2回の「滑稽(こっけい)新聞」を発行し、風刺を交えて権力に対抗し、発行部数は8万部を数えるほどの人気を集めた。
取り上げた言葉は、大阪であった骸骨に関する講演会・シンポジウムの際に、砂古口さんが口にした。源内は江戸時代の発明家で、蘭学者、医者でもあった平賀源内のこと。外骨については、研究家というよりも「大ファン」と自らを位置づけ、「会うたびに、違うあなたに会える」と話した。
外骨は人生の後半、明治時代の出版物の収集に力を入れた。その成果は東京大学に「明治文庫」として残されている。
取り上げた言葉は砂古口さんのオリジナルではなく、東大総長となった南原繁さんの言葉として紹介したものだった。(梶川伸)2018.06.01
更新日時 2018/06/01