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寺の花ものがたり(165) 霊源院(京都市東山区)甘茶=2018年の特別公開は5月19日~6月17日

2018年6月13日撮影

 建仁寺の塔頭、霊源院は時期になると、甘茶(あまちゃ)の庭を特別公開する。2017年に訪ねた時は、公開期間の終盤だったので、咲いているのかどうか心配だったが、入り口の男性が、見ごろだと教えてくれた。
 「甘茶」はあまり聞き慣れない。寺の人の説明はこうだった。「紫陽花(あじさい)の中に、山紫陽花という種類がある。山紫陽花の中の変種が甘茶。普通の紫陽花より、葉が薄い。しかし、ほとんどに人は分からない」。実際に葉を触ってみても、薄さなど全く分からなかった。
甘茶は甘露庭に集中していた。あまり広い庭ではなく、それがかえって密集度を印象づける。額紫陽花(がくあじさい)のような形をしている。以前、奈良県十津川村の玉置神社で見た山紫陽花は白かったが、ここは青が中心だった。縁側から庭に下りて、写真を撮る。額部分も花部分も両方とも青い色の甘茶もあれば、ピンクがかっが花もあった。
 庭園を見ながら、寺の人の話を聞く。花まつりの甘茶は、花がつくまでに葉を取って煎じたものだそうだ。

◇霊源院(れいげんいん)◇
 京都市東山区大和大路通四条下ル小松町594。京阪電車・祇園四条駅下車、徒歩15分。京都駅から市バス206系統で清水道バス停下車徒歩5分。075-277-1118。室町時代初期の1394年、籠山徳見和尚が霊泉院を開山。後に霊源院と改名。建仁寺の学問所の機能を持っていた。甘茶の期間、特別拝観。
(梶川伸)2018.05.17

更新日時 2018/05/17


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