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心にしみる一言(140) 幻滅期を乗り越えて、被災者が前向きに動き出した時に、初めて再建期がくる

2017年1月17日未明の神戸市長田区の小さな慰霊祭

◇一言◇
 幻滅期を乗り越えて、被災者が前向きに動き出した時に、初めて再建期がくる

◇本文◇
 阪神大震災の記念日、1月17日が間もなくやってくる。震災に関してはいくつも忘れられない言葉がある。今回は発生6年目に、インタビューした貝原俊民・兵庫県知事が語った言葉を取り上げた。貝原さんは発生当時も知事だった。
 6年たち、被災地の復興は軌道にの乗ったかに見えていた。しかし、貝原さんは震災直後に専門家から聞いた言葉として、次のように話した。
 「大きな自然災害が発生した時、まず被災地は被災者自体が心理的に高揚しているので、思いもかけない力を発揮する英雄期というのがある。やがて多くの支援、救援の手が差し伸べられて、心が温まるハネムーン期というのが第2期。しかし時間の経過とともに薄れ、しかも復旧、復興が思うようにいかないことから、幻滅期というのがくる。幻滅期を乗り越えて、被災者が前向きに動き出した時に、初めて再建期がくるという話でした。まさに今は、幻滅期にあるんじゃないかと思う。被災者は被災の後遺症に悩みながら生活しているわけです」
 東日本大震災から3月で7年になる。東北はまだ幻滅期にあるのか、再建期に入ったのだろうか。(梶川伸)2018.01.0






更新日時 2018/01/07


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