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心にしみる一言(71) 日本社会はどうも外国人を異物視する 

2002年10月25日の毎日新聞

◇一言◇
 日本社会はどうも外国人を異物視する

◇本文◇
 福井県武生市の武生南小学校の先生に聞いた言葉だ。「意地悪ではないのだが、自分たちの方から『中に入っておいで』と誘えない」
ブラジルからの労働者が多い地区で、学校ではその児童が学んでいる。言葉の壁は大きい。空き教室を利用して、日本語を学ぶ場も作っている。それでも、なじめない子はいる。
内気なプリシーラさんもそうだった。ある時、ブラジルのテレビ番組のビデオを学校に持ってきた。「みんなに見せてほしい」と言って。
貧しい子を学校のクリスマスパーティーに招待しようとして、反対される内容だった。それは、プリシーラさんの「寂しい、何とかして」というSOSのサインだった。ビデオはクラスの全員で見た。少しだけ仲間入りができたに違いない。(梶川伸)
=2002年10月25日の毎日新聞に掲載したものを再掲載2016.08.03

更新日時 2016/08/03


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