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心にしみる一言(48) 土の上に大きな葉っぱができた

2002年4月26日の毎日新聞

◇一言◇
 土の上に大きな葉っぱができた

◇本文◇
  「狭い庭だけど、森を作りたい」。大阪の豊中文化幼稚園の園舎の一部を建て替える時、松田総平さんが設計を頼んだ石井良平さんに語った。
「子どもはグルグル回りが好きだ」。新旧の建物の間を「森の遊具」と歩道橋のでつなぎ、回遊式にした。新築の園舎の中も、もの入れや家具の上を利用して、トンネルのような遊び場に。
森の遊具は、小型のフィールドアスレチックといえる。そばにヤマボウシ、クスノキなどの木をたくさん配した。今春、森は完成した。木はまだ小さいが、やがて遊具を覆うことになるだろう。
森の遊具には、葉の形のテラスがある。木をつなぎ合わせ、すき間を葉脈に見立てた。雨の翌日、すき間からしたたった水滴が、地面に点線で葉を描いた。予想もしなかった森の恵みだった。(梶川伸)
=2002年4月26日の毎日新聞に掲載したものを再掲載2015.11.26

更新日時 2015/11/26


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