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編集長のズボラ料理(96) ナスのチーズ挟み焼き

ナスと油は相性が良い

 友人夫婦に朝から、コストコへ連れて行ってもらった。コストコはアメリカ発祥の倉庫型スーパーで、会員制である。友人夫婦が会員で、それにコストコ素人3人が乗っかかった。
 実は素人は2組に分かれていた。僕を含めて2人はズブの素人。もう1人は、過去に1度だけ行ったことあるという。未経験者ではないが、素人に毛の生えたようなもので、僕らとあまり変わらない。
 ところが店に着いたとたん、毛のはえた素人が、がぜん活発に動き出した。まず、ホットドッグを食べなければならない、と言う。大きなカートを押しているにもかかわらず、まだ何も買っていないにもかかわらず。
 ホットドッグは180円で、とても大きい。ピクルスやケチャップ、マスタードはセルフサービスになっている。それに大きな紙コップがついていて、コーラなどが飲み放題。確かに安いので、僕らズブの素人は1回先輩に敬意を払い、命令に従った。ところがベテラン夫婦は、それには加わらない。なぜだろう?
 お腹がいっぱいになってから、買い物がスタートした。5人が好きなものを買う。アメリカ型だから、1つが大きい。1番人気のパンなど35個も入っていて、500円足らず。チーズケーキでも、1家族で食べ切れないのではないか。すると、また毛の生えた素人の出番がやってきた。みんなで分け合うと言い、電卓まで用意している。一部はみんな で昼ご飯に食べると宣言した。
毛の生えた素人の家で、大量の買い物を分けた。一方では昼ご飯の準備が進む。買ってきたトロサーモン、トリのもも焼き、チーズケーキをテーブルに並べる。すると、ベテラン夫婦の奥さんが満を持して動き出した。手作りのギョウザのあんを持参していて、みんなで皮に包むように命令を下した。本人は水ナスの生ハム巻きを作る。かくして、テーブルは食べ物であふれた。ベテラン夫婦がホットドッグに見向きもしなかった理由が、そこにあった。。
 僕は水ナスだけではなく、ナス全般が好きだ。毎日新聞の社会部記者だった若いころ、大阪・梅田の中華料理店で食べたナスのオイスター炒めが気に入った。それが好きになるきっかけだった。
 その店に行くようになったのは、オーナー・シェフと社会部長が学校のという縁があったからだ。縁と言えば、ベテラン主婦は一時期、そのシェフのアシスタントをしていたそうだ。だから僕とは、ナスがとり持つ縁ということになる。
 ナスは縦に包丁を入れ、何枚かに切る。フライパンにオリーブオイルをひき、ナスに塩、コショウをふってから、両面を焼く。ナスはいったん取り出し、2枚の間に溶けるチーズを挟み、ケチャップを塗ってサンドイッチ状にする。フライパンに戻して再度、両面を焼く。オイスターソース炒めの方がズボラ度は高いが、たまにはこんなナスも良いのではないか。(梶川伸)1014.08.13

コストコ ナスのオイスターソース炒め

更新日時 2014/08/13


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