「石の道・いけだ」彫刻めぐり<34>高橋克明さん
池田市綾羽2、五月山児童文化センター前にある「発芽」について、彫刻家の高橋克明さんは「五月山から5月の芽吹きを連想した」と説明する。植物が芽吹くように、人も成長していく様を表現している。設計図はない。どんな形でも頭の中で計算して手を動かすという。「僕のアトリエは頭の中にあって、仕事場は作業場」と高橋さん。
2007年、事故で高次脳機能障害を負った。「どんな事故だったか、今もって覚えていない」といい、直後は彫刻の方法すら分からない状態だったそうだ。「うそみたいだが、石だけ彫れる」と、2012年ごろに制作を再開し、今も彫り続けている。(進藤郁美)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」59号(2014年1月16日)
更新日時 2014/01/15