「石の道・いけだ」彫刻めぐり<19>栄利秋さん
池田市民文化会館前に「作品91-8」がある。作品名は制作時期だ。彫刻家、栄利秋さんは「作品自体が発するものを感じて、石と対話してほしい」と、あえてタイトルを付けなかった。
球体を支える接点を少なくし、動きを出した。「生きる力の強さと不安を同時に表現した」と栄さん。優しさや、柔らかさを出すために、球体に丸みのある溝を入れ、手で磨いて仕上げた。
栄さんは生命力や力強さを追い求めて、制作を続けているという。「地球の生成を内包する石のエネルギーを外へ導き出すのが彫刻」と語る。(進藤郁美)
更新日時 2012/10/11