阪急ものしり帳⑦雲雀丘花屋敷駅
2つの駅を統合して、新しい駅ができることがある。宝塚線の例として、雲雀丘(ひばりがおか)花屋敷駅について、阪急電鉄広報部に取材した。
旧花屋敷駅は1910年3月10日に営業を始めた。駅の宝塚側で住宅開発が進むと、1916年8月5日に旧雲雀丘駅が開業した。高度経済成長に伴う大量輸送時代を迎え1961年1月16日、2つの駅は統合されて雲雀丘花屋敷駅となり、新しい駅舎がオープンした。10両編成に対応する駅が必要だったからだ。
統合駅は2つの駅の中間に造るのが普通だ。ところが両駅の間はわずか355メートル。結局、雲雀丘駅のすぐ東に新駅を建設した。旧駅の大阪側のホームの先端と、新駅の宝塚側のホームの先端は、4メートルしか離れていない珍しい建設工事だった。統合駅ができたのだが、花屋敷駅はしばらく営業を続け、廃止されたのは1962年5月1日だったという。
山本駅は旧平井駅を吸収合併した。平井駅は姿を消したが、住民から「駅名を残してほしい」という要望が強かったため、ホームの駅名標示板は「山本(平井)」となっている。(梶川伸)
更新日時 2012/03/27