災害時のライフライン⑪ 防災フィールドワーク
大規模な地震や、それに伴う火災などで街が大きな被害を受け、一時避難場所も含めた地域全体が危険と判断された場合、避難地となるのが広域避難場所だ。豊中市は服部緑地と大阪大学待兼山地区の2カ所、池田市は渋谷高校、大阪教育大学付属小・中学・高校の池田校舎、猪名川運動公園、園芸高校、五月山公園の5カ所が指定されている。
そのうち防災公園として整備されている服部緑地で11月19日、防災フィールドワークキャラバンが開催される。これは広域避難場所をPRするとともに、市民の防災意識を高め、自主防災活動への積極的な参加をうながす目的で行われているイベントで、東日本大震災の直前に行われた前回は、約2000人の市民が集まった。
フィールドワークでは、地震体験、消火器訓練、レスキュー犬による救援活動の実演などが企画されているほか、関西電力、大阪ガス、NTT西日本など、ライフラインを担う企業もブースを出し、地震対策や防災設備の紹介をする。
また、広域避難地が機能する時は、周辺の公共交通機関は使えなくなっていることが想定され、公園まで歩くしかない。今回は、豊中市危機管理室とも連携し、周辺の豊中市長興寺南、夕日丘などの自治会を対象に、避難マップを片手に避難地へのルートを確認するガイドウォークも行われ、公園では非常用トイレの設置・利用や、最低限の資材を使った簡易テントの設営なども体験する。
主催する大阪府池田土木事務所は「被災時の行動や避難場所へのルートや防災施設について知っているかどうかで“その時”の落ち着きも変わる。これを機に地域の方々が、もっと自主防災に取り組んでほしい」と話した。公園内での催しは午前11時~午後3時に服部緑地公園西中央広場一帯で開催。問い合わせは池田土木事務所072-752-4111。イベント当日は服部緑地管理事務所06-6862-4945。(礒野健一)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」32号(2011年11月3日)
更新日時 2011/11/02