災害時のライフライン⑨ 豊中市・一時避難施設
大規模な地震や台風などが発生した場合、余震や火災などの2次災害に備えるための避難先として、豊中市では250カ所の一時避難施設と避難地が指定されている。主に近隣の公園や公民館、学校施設がそれにあてられており、一覧は豊中市危機管理室が発行する防災マップに記されている。
そのうち市内17小学校と熊野田公園(旭丘)にある中央防災倉庫には、毛布や食料などの生活物資が備蓄されている。最も備蓄量が多い中央防災倉庫には、2011年9月現在、毛布2097枚、非常用ご飯15500食、ほ乳瓶575個、生理用品14688個などのほか、非常用排便収納袋、マスク、男女各サイズのシャツなどが蓄えられている。また、ヘルメットやハンドライト、大型炊飯器など災害時に必要な備品も用意されている。取材時には、毛布の入った段ボールが一部開けられており、危機管理室の小倉博さんに聞くと、「先日の台風12号で自主避難した方が使ったようです」とのことだった。
倉庫の地下は貯水施設となっていて、飲用以外の生活用水として使用できる。倉庫脇には組み立て式仮設トイレを設置するため、直接下水につながるマンホールも準備されている。備蓄品は消費期限が近付くと、訓練などで使用して順次新しい物に交換しているという。
危機管理室は防災に関する出前講座を行っているが、小倉さんによると「東日本大震災以降、市民の防災意識は非常に高まっており、出前講座の回数も格段に増えている」という。講座は自主防災組織単位から、数人の集まりまで対応しており、「気軽に連絡してほしい」と話す。問い合わせは豊中市危機管理室06-6858-2683。(礒野健一)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」30号(2011年9月22日)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」29号(2011年9月8日)
更新日時 2011/09/21