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編集長のズボラ料理(881)  レンコンの青ノリまぶし

揚げてすぎて黒くならないように

 青ノリはいい仕事をする。それも少量で。
 もともと青ノリ好きだ、何せ、これまで店で食べたもので、2番目に印象に残っているのが、青ノリである。高知県・四万十川の生の青ノリだった。しかも寒い時期の新ノリ。キンキンに冷やしただしに、泳がせているだけ。ほんのりした塩味と、食感に感動した。食べたのは大阪の店だったが。
 以来、青ノリファンを自称している。生青ノリはなかなか口には入らないので、乾燥の粉で青ノリで我慢している。そして、青ノリはなぜ少量で使うのか、疑問を持ちながら。
 その欲求不満は、ひょんなことで解消された。寿司居酒屋チェーン「杉玉」に、友人と初めて入った時に。
 僕には食べ物に関する大きな方針がある。その1つは、初めての居酒屋さんでは、必ずポテサラを頼む。好きだから仕方がない。僕のようなベテランは、ポテトサラダというまどろっこしい言い方はしないのでポテサラ。
 もちろん杉玉でも頼んだ。運ばれてきて、目を丸くした。ボール状で緑色をしていた。酒蔵では新酒ができると、杉玉を軒先に吊して知らせるようだが、それをイメージしているのだろう。店の名前にも関連する。
 緑は青ノリの粉だった。丸いイモサラの全面を覆っているではないか。うれしいことこのうえなく、ノリノリで酒飲んだ。以後、杉玉に行くと、全自動で注文することになった。
 少量でも、印象に残った青ノリがあった。うちの前の小さな花壇で、花を育てている。そこが小学生の集団登校の集合場所になっているので、その時間に合わせて花の手入れをしているので、子どもたちとよく話す。
 そのメンバーの中の3姉妹から、三重県・伊勢神宮に行った土産として、伊勢参詣・神恩おかきをもらった。カリカリと焼いた四角形のおかき。青ノリの粉がつけてあった。うれしい土産だから、青ノリの粉は1粒でもいいほどだった。
 レンコンを薄めの輪切りにし、白だしにしばらく漬ける。水分を拭いて、油で素揚げにする。皿に盛り、上から青ノリと昆布茶の粉をふる。どちらも少量。ただし、青ノリは1粒では物足りない。
 店で食べたものでは、淡路島・沼島の宿のハモすき(すき焼き)がき1番印象に残っている。たまたま台風が接近していて、泊まり客は僕だけだった。このため、ハモをさばくところから見せてもらった。宿の主人は大きな包丁を小刻みに動かして骨切りをし、「1寸(3.センチ)を24に切るのが基本」と話した。鍋の割り下が熱くなって、ハモを入れると、花びらが開くように広がっていき、透明な身は、雪のような白さに変わっていった。(梶川伸)2026.06.30

更新日時 2026/06/30


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