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編集長のズボラ料理(863) ブロッコリーのクリームパスタ

ブロッコリーのような彩りはほしい

 娘が急に遊びに来ることを、襲撃と名づけている。そのことを、前にも書いた。
 家をでる時に電話があり、電車の乗り継ぎがよければ、40分後に到着する。そんな時は、調理が簡単なパスタにする。
 先日は奇襲があった。家を出る時ではなく、用事をすませた後の電話だった。電車が順調なら、30分でうちに着いてしまうではいか。これなら急襲の範囲だが、僕の状況を全く考えていないのだ。
 僕は散歩に出かけていた。ミモザやアシビの花を写真に撮るつもりだった。電話があったのは、歩き始めて15分の時点。ミモザまで半分の地点。「家にいるんかな?」
 散歩していることは伝えたが、娘の動きはもう止まらないから、仕方なく言った。「すぐ帰るわ。パスタやで」
 これは奇襲としか言いようがない。大急ぎで引き返していると、また電話があった。「今、駅に着いた。何か買って行こか」
 説明を加えると、駅の改札口を出て1分歩くと、イオンモールに入る。何も買わなければ6分でイオンを抜ける。そこから家まで2分。
 「何か買って行こか」は、形づくりの常套句。それが分かってはいるが、モールの中のカフェランテで売ってい九助せんべいを頼んだ。これで到着時間を3分は遅らせることができるだろう。
 九助は金吾堂(東京)の割れおかきのこと。完全形の「十」に足りないという意味で「九」。大きな丸いおかき10枚分ほどが入っていて200円。「割れ」ではあるが、半分くらいはほぼ完形なので、お得このうえない。だから僕は「日本1のおかき」と思っている。
 袋には普通のおかきとゴマ入りの2種類が入っている。僕がゴマ好きなのを娘は知っているから、ゴマの多い袋を選ぶはずだ。何でもよければ、買う所有時間は1分でだが、選ぶ時間も含めて3分と踏んだ。到着時刻を遅らせる作戦である。
 実は奇襲対応は考えている。簡単なのはパスタだから、乾麺はいつもある。問題は何パスタにするかだが、ホールトマト(またはカットトマト)の缶詰と、クリームチーズは常備している。
 備えあれば憂いなし。鍋に牛乳と料理用の白ワイン、クリームチーズを入れ、塩少々とホワイトペーパーを振り、ゆっくりと温めてチーズを溶かす。常備のベーコンと冷蔵庫の野菜室にあったブロッコリーを小さく切って、最後に加えた。その間に麺をゆでておいて皿に盛り、上からクリームチーズのソースをかける。
 これで娘の到着5分後には、昼ご飯がスタートできた。到着が予想よりも5分遅かったからだ。何と九助以外にも、白ワインとビールを買っていた。昼ご飯は宴会に変わった。おかげで、飲みながらほかの料理を作るはめにはなった。(梶川伸)2026.04.11

更新日時 2026/04/11


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