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編集長のズボラ料理(692) 黒豆ご飯

塩コンブの量で味を調節

 黒豆の枝豆はちょっと高いが、人気がある、僕も大好きだ。 
 遍路仲間に京都府福知山市で農業を営んでいる女性がいる。黒豆の枝豆も作っていて、仲間で収穫に行ったことがある。1時間余りで、大きなゴミ袋に4分の1ほどになり、サンタクロースのように抱えて帰った。腰は痛くなるし面倒くさいが、自分のものになると思えば、何のそのだった。、
 当然ながら自宅では食べ切れない。行きつけの居酒屋さんを巡り、おすそ分けし、その代わりにお酒代をまけてもらった。苦労したかいがあるというもんだ。
 それ以来、黒豆ファンになった。グルメの友人がいて、知り合いが丹波の黒豆を作っている。その農家に黒豆狩りに行こうと誘われた時も、ホイホイとついて行き、たくさん収穫した。自宅では食べ切れないので、居酒屋さんを巡り、おすそ分けをして、代わりにビール代をまけてもらった。手間をかけても、いいことがある。その後も、黒豆の枝豆ファンを継続している。
 先日、奈良県営馬見丘陵公園(河合町・広陵町)に、朝早くから花を見に行った。よく手入れされた広い公園で、四季の花が咲き誇る。無料なのなのでしばしば足を運ぶ。今回はダリア、コキア、コスモスなどが目的だった。
 公園の入口で、河合町産の枝豆を売る露店が準備をしていた。のぼりが立っていて、「KAWAI BLACK」と書いてある。黒豆ではないか。しかも英語の名前。これは食べてみなけば。
 店に人に聞くと、販売は10時ごろから。それなら、帰りに買おう。そう伝えると、不気味なことを言う。「お客さんが多かったら、販売を早めるかも」。何!と思ったが、さらに追い打ちの言葉が続いた。「売り切れ次第、終了」
 ちょっと焦ったが、どうしようもない。本来の目的の花を求めて公園の中央部に行くと、そこではすでにBLACKを売っていた。さっそく買って、BLACKと一緒にREDのコキア、PINKのダリアの写真を撮った。
 その晩はさっそく、塩ゆでにして食べた。でも、まだたくさん残っている。実は、BLACKにはレシのチラシがついていた。いくつかの料理があったが、その中で黒豆ご飯を作ることにした。簡単そうだったからだ。少しだけアレンジしたが。
 昆布を入れてご飯を炊く。枝豆を塩ゆでにする。さやから外し、さらに薄皮も取る。ご飯をボウルに入れ、豆と細切りの塩コンブを加えて混ぜ、茶碗に盛る。
 至極簡単なのだが、薄皮を取るのが面倒くさい。しかし、黒みを帯びた皮をむいた時の緑の美しさ。ただ、それなら普通の枝豆でもいいようなものだが、BLACKからGREENへの変化にはかなわない。(梶川伸)2023.10.20 

更新日時 2023/10/20


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