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心にしみる一言(358) ▼を▽に変更して圧迫感をなくした

▼を▽に変えた広報紙

◇一言◇
 ▼を▽に変更して圧迫感をなくした

○本文◇
 毎日新聞が年に1回、近畿市町村広報誌コンクールを開いていて、審査員の1人になっている。2021年は31回目で、12月にリモートで審査をした。
 今回は75の自治体や議会、社会福祉協議会などが、自信のある号を応募した。広報紙は分厚いものになると、40ぺージを超える。いずれも力作ばかりで、努力の跡が紙面からにじみ出ている。
 広報紙以外に、応募用紙が送られてくる。審査とは別に、これを読むのを楽しみにしている。特集記事の狙い、裏話や苦労話が書かれていて、広報担当者の強い思いが伝わってくるからだ。
 広報紙は大きく分けて、特集やコラムといった読み物と、行政や住民が行う催しなどのお知らせ情報に分かれる。特集は広報担当者の腕の見せ所だが、お知らせ情報は日時や場所といった必要事項が延々と並ぶので、なかなか手を加えにくい。
 奈良県生駒市の応募用紙を見ていたら、上記の言葉があった。市民に読んでほしいという思いが、三角の色を変える小さな改革に結びついた。小さいけれども、思いは強い。また、「(市民の)目的ベースで分類」と書いてあり、「催し・講座」「健康・福祉」といった一般的な分類以外に、「自主学習」「スポーツ」といった項目もあった。
 この号の特集は公共交通。申し込み用紙には「バスの利用者50人以上の声を聞いた」とあった。
 どこの広報担当者も熱心で、より良い広報紙づくりへの熱意に頭が下がる。コンクールは広報紙セミナーとセットになっている。セミナーに参加したことがきっかけで、広報職員がネットワークを組み、回り持ちで自治体を決め、勉強会を開いている。この活発さにも拍手を送る。(梶川伸)2022.01.29

更新日時 2022/01/29


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