心にしみる一言(316) 大和当帰は生産量が減り、それを復活させたい
◇一言◇
大和当帰は生産量が減り、それを復活させたい
◇本文◇
奈良県五條市・西吉野の山間にある食事場所「農悠舎王隠堂」は印象に残る橋だった。市街地から300メートル余り登ったところにある、大きな古民家だったった。
昔は薬草を集めて大阪市・道修町に卸すような仕事をしていた家で、その建物を使って地元の野菜にこだわった食事を出している。
料理は農産物ばかり。食前にプラムのジュース。最初に用意されていたのは、オカヒジキ、ピリ辛ゴボウ、がんもどきの梅酢おろし、ヒモトウガラシ、ヤマトマナ、キュウリの酢の物。炊き合わせとして、ズッキーニ、カボチャ、揚げナス、ニンジン、モロッコ豆。
それから次々に料理が運ばれてきた。ソラマメの冷たいスープ、野菜コロッケ。天ぷらは、ズッキーニ、サンド豆、大和当帰(ヤマトトウキ)など。
大和当帰は初めて口にするもだった。女性の主人が説明してくれた内容が、上の言葉につながる。「薬草として使われていたが生産量が減り、それの復活を支えよういう気持ち、昔からのものを大事にしようという熱意を感じさせる店だった。
野菜サラダは巻きずし状に巻いていた。カリカリ梅のご飯、吸い物、漬け物。肉も魚もなく、豪華な料理とはほど遠いが、お腹いっぱいになった。そして、ノンビリとした時間だった。(梶川伸)2021.06.24
更新日時 2021/06/24