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心にしみる一言(306) 女人の仏なので、女性ばかりで衣を替えました

1991年に書いたコラム

◇一言◇
 女人の仏なので、女性ばかりで衣を替えました

◇本文◇
 奈良市に璉珹寺(れんじょうじ)という小さな寺がある。紀寺とも呼ばれる。
 1991年に毎日新聞の小さなコラムで書いたことがある。その縁で1998年、寺から特別拝観の案内をもらった。本尊の阿弥陀如来の衣を、50年に1度取り替えるのに伴うものだった。
 普通の仏像は、体と衣が一体化している。例えば木造の場合、体と衣は同じ木から彫り出す。ところがこの寺の阿弥陀如来は木造だが、それは体だけの裸形として彫られている。衣は布で作り、体に着せている。
 この阿弥陀は奈良時代の聖武天皇の妃、光明皇后をモデルにしているとも言われ秘仏となっている。その間に衣が痛むので、50年に1度着替えることになる。
 本堂で寺の⑦女性から、着替えの模様を聞いた。そこで、取り上げた言葉の説明となった。「女人の仏なので、女性ばかりで衣を替えました。衣は新調するために、いろいろな布を仏にあててみたのですが、どれも似合わないので、元の衣のまま、紋をとって作りました。しばらくの間はヌードのままでした」(梶川伸)2021.05.04

更新日時 2021/05/04


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