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部屋の家具の陰から、男が姿を見せた。トレーナーのラフなスタイルだった。女は黄色のTシャツで、自分でも「若づくりかな」と思っていた。 「何をしているんですか...
たばこが離せない男だった。命が尽きようとしても、吸いたがった。女は病院に見舞いに行くと、車いすに乗せて、地下駐車場に連れて行った。寒い時期だったので、女の車の...
がんの治療のため、男は入院した。女が見舞いに行くと、ベッドの枕元に、ハンカチが置いてあった。真っ白で、2方の端に、細かい花あしらってあった。誰が持ってきたかは...
「この庭にはなにもない」。宇治・万福寺のことを、立原正秋はそう書いた。 「伽藍(がらん)と伽藍の間を、風が吹き抜けているだけらしいの。行ってみましょう」と...
豊中市は7月28日、市内の中学生9人を平和大使として兄弟都市・沖縄市に派遣した。30日まで沖縄市に滞在し、沖縄市の中学生と交流し、嘉手納飛行場内戦跡などを見学...
「すみれの花咲く頃(ころ)」。宝塚歌劇の歌が、恋の幕開けを告げた。 女は50代で夫を亡くした。「閉じこもっていたらだめ」とハイキング仲間に誘われ、週1回の...
寂しがり屋だと、男は思う。3度目の結婚も、寂しさのせいだったのかもしれない。 仕事には自信があった。会社勤めの時は、営業の実績が評価された。独立してからは...
ウズベキスタンのアワズジョン・マフマドフ君(15)=ジョン君=が夏休みを利用して、日本語の勉強のために豊中市で生活している。豊中市刀根山5-3、小池敏朗さんが...
「結婚しない、と頑張ってるわけじゃないのよ」。友人にそう話したことがきかけで、女に縁談が持ち込まれた。 東京で会社勤めをしていた。ダンス、古文書、雅楽。新...
豊中女性防火クラブ連絡協議会の井関雅子会長(庄内栄町)が安心・安全なまちづくりに貢献を行ったとして、総務大臣から安全功労者表彰を受けた。井関さんは7月7日、淺...