寺の花ものがたり(244) 地蔵院(京都市西京区)紅葉=11月下旬
地蔵院は竹の寺として知られる。細くて背の高い竹が、山門から本堂までの参道の両側を囲んでいる。下は苔(こけ)。緑の中に、紅葉の赤い色が浮かぶ。
竹のすき間から光が入り、紅葉はチラチラと燃える。葉は小さく、みっしりと覆っているわけではないので、どこか軽やかな雲のような気がする。
小さな本堂の前は6段の石段。堂の近くにも紅葉があり、堂を背景にしても紅葉を撮ってもいい。
方丈の庭園に回ると、石で16羅漢を表現している。松、椿、山茶花(さざんか)、千両、杉苔。ここは撮影できなかったが、塀の外の紅葉がのぞいていた。
◇地蔵院(じぞういん)◇
京都市西京区山田北ノ町23。阪急嵐山線上桂駅から15分。075-381-3417。南北朝時代の貞治6(1367)年、管領細川頼之が夢窓国師の高弟宗鏡禅師を招請して伽藍を建立し、現在の地蔵院となった。一休禅師が幼少のころに修行した寺とされる。本尊は地蔵菩薩。拝観有料。限定公開の可能性があるので注意。
(梶川伸)2020.10.31=状況が変わっていることもありますので、ご了承ください。
更新日時 2020/10/31