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編集長のズボラ料理(418) ササミのセロリの葉包み蒸し

タジン鍋で蒸し焼きにしてみた

 娘夫婦は共働きをしている。夫と休みが合わない時、娘が時々1人で遊びに来る。必ず昼ご飯を目指してくるから、ちょっと食べ物を作り、昼間から飲むことになる。歓迎せねばならないので、やむを得ない。
 娘は缶チューハイ1本だけだが、僕は歓迎が夕方まで続く。娘が冷蔵庫の食材を選んで帰れば、僕はそのまま夕ご飯に突入する。夕食にアルコールは必要だから、主人公なしの歓迎会が続くことになる。これも流れとして、やむを得ない。
 娘は簡単な食べ物でも構わないので、頭をひねる必要はない。例えばトマトとモッツアレラチーズだけでいい。バジルを加えたり、ちょっと手間をかけたカプレーゼなんてしゃれたものにしなくていい。単に並べてドレッシングをかけるだけで満足する。料理に時間がかからないから、その分だけ飲む時間が増える。
 セロリも好物だからありがたい。セロリ、ニンジン、大根を細長く切り、ゆでた細めのアスパラも加え、マヨネーズをつけて食べる。これも楽、楽。飲む時間がどんどん増える。
 店でもよく見るメニューだが、1つだけ違う点がある。娘が嫌いなキュウリは加えない。もしキュウリも一緒にして出すと、「ほかのもにも味が移る」と言って、全部がむだになる。そうすると、もう1度、切ったりゆでたりしなければならないから、飲む時間が減るので、十分に注意する。
 セロリを切る時に、納得できないことがある。葉を切ったセロリの下の方は末広がりで、三味線のバチのような形になっている。これを細く切るのだが、どうしても端っこの下の方が幅広になる。これでは見かけが悪いではないか。何とかしてほしい。
 もう1つは葉である。全体の半分を占めるのだが、スープを作る際に使う以外、使用方法を知らない。葉はしばらく冷蔵庫の置き、黄色くなってきたのを機に、結局は捨てることになる。何とかしてほしい。
 そこで、何とかすることにした。鶏のササミに塩、コショウをする。さらにセロリの茎をすりおろして、ササミにすり込む。しばらく置いたあと、白だしをふりかけ、ササミの葉で包んで蒸し焼きにする。
 セロリの香りがつくのがみそだが、娘には出さない。「セロリだけでいいわ」と言うにきまっている。(梶川伸)2020.08.30 

更新日時 2020/06/30


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