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寺の花ものがたり(195) 青岸渡寺(和歌山県那智勝浦町)三椏=2月下旬~3月中旬

2006年3月9日撮影

 青岸渡寺は西国観音霊場の1番なので、何度か参拝した。本尊の如意輪観音は、椿の木でできている。椿は霊木となっていて、境内には数多く植えてある。
 3月に参った時には、椿とともに、三椏(みつまた)が、黄色みを帯びた小さな花が、木一面を覆っていた。境内は広いが、木は塔に向かう道に、集中してはえていた。目立つ花ではないが、満開の時期の印象は強い。
 椿もそうだが、三椏もここの風土に合っていた、と寺の人に聞いた。昔は那智紙という和紙があり、珍重された。その原料になっていたのが三椏ではないか、という推測も話してくれた。

◇青岸渡寺(せいがんとじ)◇
 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山8。0735-55-0001。JR紀伊勝浦駅、那智駅からバスで神社お寺前駐車場下車。境内自由。昔から神仏習合の修験道場、熊野もうでの地として信仰を集めてきた。隣に熊野那智大社。そばに高さ133メートルの那智の滝がある。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください2019.02.09

更新日時 2019/02/09


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