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編集長のズボラ料理(171) ナスとひき肉のドリア風

とろけるチーズは普通に上に乗せてやいてもいい

 昔は焼き飯とピラフの違いを知らなかった。いや、同じものだと思っていた。
 焼き飯は日本語で、ちょっとええかっこしいをした西洋語でピラフだと信じていた。ある時、喫茶店のランチを食べると、ご飯は型で半楕円形にしたバターライスだった。バターライスは炊飯器からついでいるのを見て、衝撃を受けた。
 ピラフのシンプル形、素ピラフがバターライスだと思い込んでいた。つまり、サラダ油で炒めたものが焼き飯で、バターで炒めればピラフだと勝手に考えていたのだ。
 その違いが判明すると、今度はバターライスとピラフの違いが気になった。ものの本で見たら、ピラフは1度炒めてから炊くと書いているものがあったので、1度は納得した。
 しばらくして、また疑問がわいてきた。ピラフとパエリアはどう違うのか。鍋と釜や炊飯器との違いはあるかもしれないが、炒めてから炊くのは一緒ではないか。調べるのはおっくうだから、「誤差の範囲の食べ物はいくらでもある」との結論を出して、無理やり納得した。
 ライスグラタンとドリア。これもややこしい。よく似ているようではあるが、インターネットで調べると、ドリアについては考案者の名前まで書いてあるから、一応別物なのだ。しかし、僕にとっては誤差の範囲ともいえる。
 これは誤差の範囲といえるのか、と思いながら作った。ドリアだったと思われるものを何かの本で読んだが、その記憶も薄れ、誤差の範囲を逸脱して、とんでもないものになっているかもしれない。
 フライパンにバターをひき、ご飯とタマネギのみじん切りを炒める。その際、牛乳を少量と塩、コショウを加える。ナスを厚めの短冊に切って、軽く素揚げする。合いびきミンチ、タマネギのみじん切りをオリーブオイルで炒め、トマトソース、ソース、塩、コショウで味付けをする。後から揚げたナスも加える。容器にご飯を入れ、その上にミンチ・ナスを乗せ、オーブンでしばらく焼く。とろけるチーズを弱火のフライパンに乗せ、伸ばしながら焦がして焼く。それをちぎって、でき上がったドリアの上に飾る。いや、ドリア風のものの上に。(梶川伸)2016.02.22

更新日時 2016/02/22


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