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空美ちゃん・空港へ行く⑪ ドップラーレーダー(下)

ドームの大きさは直径9メートル。航空測候所には「空港のサッカーボールは何?」と問い合わせも多い

 大阪空港の空港気象ドップラーレーダーのアンテナを格納するレーダードームは、サッカーボールのように見えるが、近づいて見ると、張り合わせている1枚ずつのパネルの形が違っていた。大きさの違う五角形や六角形のパネル66枚を組み合わせて球状にしてあるのだ。パネルの形が違うのは、パネルのつなぎ目を通り抜ける時に起こる電波の質の劣化を防ぐための工夫という。
 材質はガラス繊維を加えた強化プラスチックで、厚さは1センチ弱。大阪航空測候所の山本雅樹さんは「電波同士の干渉を最小限に抑える設計。パネルの形を不規則にして、特定の方向の電波の強弱をなくし、均一化する」と説明する。
 ドームの上には避雷針がある。避雷針に1本のロープが掛けられていた。雪落としロープと呼ぶ。「ロープを持ってドームの回りを走りながら雪をかき落とす人力作戦。用意はしているが、まだ使用したことはない」と山本さん。
 ドームがある建物は高さが約40メートル。空港気象ドップラーレーダー局舎という。無線局のように、レーダー局を収めた建物だから局舎と名付けてあるそうだ。(進藤郁美)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」58号(2013年12月12日)

更新日時 2013/12/11


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