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空美ちゃん・空港へ行く⑦ 管制官の養成機関 航空保安大学校

航空機に気象情報などを無線で伝え、同時に話した内容をコンピューターに入力する研修生

 関西国際空港の対岸、りんくうタウン(泉佐野市)にある国土交通省航空保安大学校を取材した。管制官ら航空保安職員を養成する機関で、2008年に東京・羽田から移転してきた。
 航空保安職員は大きく3つに分かれる。管制官のほか、気象情報の提供や飛行計画の審査にあたる管制運航情報官、無線施設の運用などを担当する管制技術官の3つの研修コースがある。研修生は国家公務員で、2013年8月現在、合計147人が研修を受けている。女性は51人。社会人経験者も多いという。
 大学校での管制官の研修は1年間。学科、実習あわせて46科目1560時間の研修を重ねる。飛行場管制実習室では、管制業務をシミュレーションする。360度の円形スクリーンがあり、管制塔からの視界をバーチャル映像で映し出す。また、空港で使用しているのとほぼ同じレーダー画面を使って実習する。いずれも、研修を終えた後、現場に違和感なく入れるように工夫された装置だ。研修後は各地の空港や国交省航空交通管制部に赴任するという。
 2012年度の管制官の採用は、1275人の受験申込者に対し62人だった。2013年度は8月21日に合格発表があり、87人(受験申込者1436人)が合格した。(進藤郁美)

更新日時 2013/08/21


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