「石の道・いけだ」彫刻めぐり<25>山本哲三さん
池田市の塩塚公園にある「たわむれる」は彫刻家、山本哲三さんが手掛けた。山本少年は、学校嫌いだったという。小学生のころ、教室の机の上で鉛筆を転がして、手慰みに興じたことを思い出しながら作った。「先生の話は上の空だった」と笑っていた。親しみのもてるモチーフにしようと、題材に鉛筆と消しゴムを選んだ。鉛筆の軸の部分に溝が規則的に並び、それを磨くことに手間がかかったそうだ。
石彫りが性に合っているという山本さん。「制作中は自分との対話だけだが、発表になると、社会とのつながりが出てくる。すると、彫刻家になる」と語る。(進藤郁美)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」50号(2013年4月11日)
更新日時 2013/04/10