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マチゴト川柳(17) 題「拗ねる」「ラジオ」

イラスト・佐藤星河

田中螢柳選

◇秀句◇
あるがまま拗ねて笑って冬の虹(渡辺栄)

◇佳句◇
耳だけはラジオに預け夕仕度(佐々木綾子)
拗ねて寝た子供に布団掛けてやり(藤沢長一)
拗ねた子が満月背負う冬の道(和田淑子)

◇入選◇
幼き日ラジオ囲んでいた昭和(白石章江)
拗ねるなら可愛く拗ねることにする(橋本カンナ)
見えないが心に映るラジオ聴く(中谷敦子)
会いたくて写真の君に拗ねてみる(山崎類範)
お隣のベッドもラジオ聞く深夜(和田良子)
梅一輪すねた心もほぐされる(山藤聖)
終戦の玉音耳にまだ残り(江口節信)
拗ねてみて夫の愛を確かめる(辻部さと子)
テレビよりラジオを友として八十路(高岡幸雄)
拗ねたふり許してくれる人がいる(藤井美子)
いいニュースボリウム上げてラジオ聞く(谷川生枝)

◎次回(2013年4月11日号)の題は「ずぼら」「薬」です。

更新日時 2013/03/15


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