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身近な生き物たち⑱ セアカゴケグモ

セアカゴケグモのメス(豊中市提供)

 セアカゴケグモは、もともとオーストラリアやニュージーランドに生息する生き物だ。強い毒性を持ち、かまれると痛みとともに赤く腫れ、悪化すると吐き気や寒気も伴うという。1995年に大阪府高石市で発見されて以来、湾岸地域を中心に発見事例が相次いでいるが、最近は豊中や池田でも発見されている。
 セアカゴケグモと言うが、写真のように赤い模様があるのはメスだけで、オスは白っぽい色をしている。また、体長もメスは約10ミリなのに対し、オスは約3ミリと小さい。生息する場所は側溝のふたの裏、プランターの持ち手や裏、公園のベンチの裏などが多い。池田市環境部業務センターによると、9月に池田市伏尾で見付かった事例は、ガードレールの裏側だった。井口堂では住宅地の側溝で見つかった。
 毒を持ったクモの生息域が広がったのは残念だが、幸いなのはクモ自体の攻撃性が低いことだ。豊中保健所によると、こちらから何もしなければ、基本的には逃げていくという。駆除はゴキブリ用の殺虫剤を巣全体に吹きかけ、弱ったクモが出て来たら踏みつぶす。卵を見つけたら、それも踏みつぶす。2~3週間後に生き残りがいないか確認して、駆除の完了となる。
かまれた場合は、傷口を流水で洗って患部を冷やし、病院へ行く。乳幼児の場合は救急車を呼ぶ。通常は数日で回復するが、重症化した場合に備えて、大阪府では抗毒素血清も用意している。
 問い合わせは豊中保健所(06-6152-7321)、池田保健所(072-751-2990)。(礒野健一)

更新日時 2012/10/09


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