編集長のズボラ料理(754) 鶏肉とブドウの甘酢炒め
ブドウは結構高い。だけどおいしい。だから、少々高くても、買ってみたくなる。
スーパーでは高いなあと思いながらも、思い切ってピオーネやマスカットを買うことがある。以前、友人に兵庫県三木市の「ぶどう大福」をもらったことがあった。中身はマスカットで、たった1個の大福だったが、マスカットというだけで、ありがたみが違うのだ。
ところが、最近のスーパーでは、巨峰やら、ナガノパープルやら、ふじみのりやら、高い品種ばかりが並び、普通のブドウはない。だから困ってしまう。5倍ポイントの日や、「20日30日5%オフ」の日を待って、決断する以外にない。
遊び仲間で東北に行った時、青森県・酸ヶ湯温泉に入った。売店でナイアガラという品種のブドウを売っていた。見れば1房200円。湯上がりに、みんなでバクバク食べた。こんなブドウはどこに行けばあるのだろう。
一方、干しブドウは安い。そこで、いくつも食べてみた。岐阜県土岐市の生乾燥巨峰は、半乾燥のような食感で気に入った。香川県さぬき市・さぬきワイナリーのカラフルぶどうは、いろいろなブドウ使っているので、つい手が伸びた。
その延長線上で、干しブドウ入りのパンにも手が出る。兵庫県加古川市・ニシカワ食品のふんわりぶどうパン、大阪府岸和田市のオーガニックレーズンのおやつパン。買う時には、なるべく干しブドウの多そうなものを選ぶのだが、中の方の隠れているものがお多いのか少ないのかはわからないから、選択は難しい。
同じようなことは、生のブドウにも言える。それは甘いか酸っぱいか。結局は買って食べてみなければわからない。高いからと言って、必ずしも甘いとは限らないのだ。
先日買った巨砲は少し酸っぱかった。そのため、冷蔵庫でしばらく寝ていた。このままではいけないと思い、料理に使うことにした。
鶏肉のぶつ切りをフライパンで炒める。タマネギの串切りも入れ、鶏がらスープの素、砂糖、しょうゆ、酢で味をつけ、最後に皮をむいた巨峰を加えて、さらに炒める。
巨峰はたくさんあったので、ぜいたくに使った。それが裏目に出た。酸っぱいものは、料理にしてもすっぱいのだ。数が多いほど、酸っぱいのだ。(梶川伸)2024.08.30
更新日時 2024/08/30