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編集長のズボラ料理(471) エビとホタテの赤カブまんじゅう

アルミホイルを使ったが、容器にそのまま赤カカまんじゅうを盛った方がよかった

 その昔、安易な名前の付け方の代表格は「太郎」だった。長男は太郎で、2男が次郎。次男とも書いたから、次郎も当たり前の名前だったかもしれない。
 3男は三郎。4男は四郎。天草四郎時貞は、僕ら団塊の世代までは大の人気者だった。時貞まで覚えているいるほどだから。
 歴史上の有名人であっても、正式の名前を知っている人は少ない。かろうじて、八幡太郎義家が思い浮かび、最近ではNHKの「麒麟(きりん)がくる」を見ているので、明智光秀が十兵衛光秀だと知ったくらいのものだ。それでも放映当初は、柳生十兵衛のことかと思ったり、明智小五郎の先祖だから五の倍の十かと考えたほどだった。
 太郎は安易な名前だから、いたるところにいる。新聞少年は朝刊太郎だし、歌うのは山田太郎となる。山田太郎は苗字まで安易なので、野球界でもドカベンとして活躍した。
 宇宙的スケールで活躍したのはウルトラマタロウだ。冬になれば、雪の世界にも登場する。「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ」
 一文字たした太郎も、各地で活躍している。金太郎もいれば、桃太郎もいる。ついでに浦島太郎も付け加えておこう。
 代表格は桃太郎だろう。桃太郎といえば岡山。岡山には鬼ノ城なるものがあり、桃太郎の鬼退治と結びつく。
 鬼ノ城を訪ねたことがある。高さ500メートルほどの場所に、石の城壁が2.8キロも築かれている。飛鳥時代に白村江の戦いの後、朝鮮からの攻撃を想定して造ったとも言われるている。どこかに鬼がいないか探してみたが、見つからなかった。
 桃太郎は親しみがある。大人になって、桃太郎侍になったという説もある。桃太郎の親類には桃太郎トマトがいるという説もある。太郎は世の中にまん延している。
 ところが、桃之介となると、あまりなじみがない。と思っていたら、「ワンピース」に登場するキャラクターに、モモの助がいるらしい。その漫画を読んだことがないから、知るはずがない。知っているのは、赤カブ「なら育ちもものすけ」くらいだ。
 なら育ちもものすけはなかなか手に入りにくいので、赤カブでもいい。皮を薄くむぎ、すりおろす。卵白をよくかき混ぜてメレンゲ状にし、少し塩を加えて赤カブと混ぜる。貝柱、エビ、ゆでピーナツをしばらく白だしに漬けた後、赤カブの具として、赤カブまんじゅうを作り、蒸し焼きにする。だし、みりん、酒、しょうゆにカットしたシイタケ入れて煮る。最後にカタクリ粉でとろみをつけ、赤カブまんじゅうにかける。
 そういえば、赤かぶ検事がいた。この人も、悪い人間の鬼を退治したなあ、おみゃあさん。(梶川伸)2021.01.08
 

更新日時 2021/01/06


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