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編集長のズボラ料理(385) 牛肉とカボチャの照り焼き炒め

カボチャが厚いと、火が通りにくいので調整を

 僕の散歩コースはおおまかに、東西南北の4つある。
 南コースは1番長い。時には電車の駅2つ先のデパートまで行く。途中で社会福祉施設に寄って、1袋100円のクッキーを買うこともある。だから、朝速い時間には行かない。施設とデパートが開いていなければ、意味がないからだ。
 デパートでは、魚屋さんのちらしずしか、551の豚まんか、御座候かを買う。散歩と買い物で疲れるから、帰りは電車に乗る。
 西コースは、冬か初夏の昼前行くことが多い。途中に池があり、冬には渡り鳥がやってくるからだ。春や秋は鳥が少ないから、行っても意味がない。
 昼前に行くと、名も知らぬ「鳥博士」に会うことがある。そのおじいさんは鳥のことをよく知っている。池のヒドリガモのことや、日本各地や時には海外の鳥の話をしてくれることもあり、個人授業を受けた気になる。
 初夏に行くのは、スイレンが池を埋めるからだ。昼前に行くのは、帰りにスーパーで298円の弁当を買うため。スイレンは盛夏もいいが、池の臭いがきついので、近寄りたくない。
 東コースは8月後半の早朝に限る。途中にイチジク畑がある。6時ごろなら、産直市場に出荷するおばちゃんが、イチジクを収穫している。それを500円分わけてもらう。そうすると、その場で食べるものを1つ、おまけしてくれる。
 イチジクに備えて、折りたためる買い物袋を持って行く。しかし、1000円分を買ってはいけない。運ぶのには重すぎる。6時半をすぎると、おばちゃんは別のイチジク畑に作業場をうつしているから、意味がない。
 さて、北コースは夏の早朝に行く。ある農家のおばちゃんが農作業をしていて、キュウリやナスを分けてくれることがあるからだ。カボチャも重いが、2個でも3個でも、遠慮なくもらう。う
 無料である。野菜がたくさん取れて、おすそ分けをしよにも、周りも農家ばかり。分けようがないので、こちらに回ってくる。
 このコースも袋は必需品だ。レジ袋に入れてくれるのだが、持ちにくいので、移し替える。ただし、おばちゃんの姿が見えなくなってから実行する礼儀はわきまえている。
 農作業は朝早い。6時半を過ぎて前を通ると、すでに作業は終わって、おばちゃんがいないから、袋を持っていても意味がない。
 カボチャをくし切りにして、レンジで1分ほどチーンする。牛肉と一緒に炒め、しょう油、砂糖、みりんを混ぜた照り焼きのたれで味をつけて、照りが出るまで炒める。
 そういえば今年の夏は、何度か様子をうかがったが、おばちゃんに出会わなかった。だから、このカボチャもスーパーで買ってきた。おばちゃん、元気かなあ。(梶川伸)2019.12.03

更新日時 2019/12/03


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