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編集長のズボラ料理(340) カブとエビとハクサイのクリームスープ

ハクサイのきれいな緑色が出るようにする

 シチューは時々作る。とは言っても、一から作るわけではない。カレーの固形のルーのような、シチューの素を使うので、大層なことではない。
 作る場合、ビーフシチューにするのか、ホワイトシチューにするのか。断然、ホワイトシチューを選ぶ。
 なぜ、ビーフシチューではないのか。それは、ハヤシライスの存在が大きい。2つの違いがはっきりしないのだ。単独で食べればビーフシチューで、ご飯にかければハヤシライスではないのか。
 タマネギの量が多いのがハヤシライス、少ないのがビーフシチュー。そのくらいの差しかないのだ。子どもころ、ハヤシライスなのか、ハイシライスなのか、悩んでいた時期があったが、それくらいの差しかないのだ。
 さらに、ハッシュドビーフが加わるからややこしい。ハヤシライは子ども向け、ハッシュドビーフは大人の味、という区別があるようだが、高校生や大学生はどっちを食べればばいいのか。つまり、
 ビーフシチューからハッシュドビーフまで、それぞれのアイデンティティーがないのといえる。どうせ牛肉を使うのだったら、はっきりした特徴のあるカレーにすればいいではないか。
 その点、ホワイトシチューは決してご飯にかけない。完全に独立した食べ物といえる。だからシチューとなれば、ホワイトシチューが勝る。牛肉より豚肉の方が安いからではない。正直に言うと、若干影響を受けてはいるが。
 ただ1点、ややこしさが残る。シチューとスープはどう違うか。トロトロ度合いの濃度の問題だけだとすと、その境界線はどこなのか。ビオラとパンジーの区別が、直径3センチにあるように、シチューとスープ分岐点を決めてもらないど、世の中は混乱する。
 今回はトロみ度合いが薄いので、スープと名づけることにした。カブは皮をむき、1つを4つ程度に切って煮る、しばらくしたら、背わたを取ったエビも食えて煮る、固形のホワイトスープの素を入れ、牛乳も注ぎ、白コショウも振る。ほぼでき上がったら、ハクサイの葉の緑の部分を切って入れ、もうしばらく煮る。
 固形の素の量は好みのみでいい。たくさん入れ過ぎた場合は、シチューと名づけ、スプーンで飲めばいい。スープとシチューは、そのくらいの差しかないのだ。(梶川伸)2019.04.09

更新日時 2019/04/09


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