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編集長のズボラ料理(232) 青ノリのパスタ

何か少し味をたしてもいい

 青ノリが好きだ。「これまで食べたものの中で、2番目に印象に残っているのは、高知県・四万十川の青ノリ(アオサ)だ」と言ってはばからないほどだ。別にグルメではないので、食べた範囲は狭いのだが。
 2位にランクインした時は、四万十川で食べたわけはない。大阪市・天王寺の魚市という店であった、何かの新年会の時だった。その年に初めて入った青ノリだと、大将が言っていた。冷たくしただしに、生の青ノリが落としてあるだけだったが、広い川の風景が浮かんでくるような味と香りがした。
 ちなみに僕は、ここ30年ほどで食べたもので、印象に残ったものベスト10を決めている。チャンチャカチャーン! 「ここで、2016年12月現在の順位の発表です」
 ①淡路島・沼島、木村屋のハモすき②四万十川の青ノリ③大阪市。はり重のコールドビーフ、④高野山・総持院の精進料理⑤京都市。柚子屋旅館のユズ雑炊⑥富山駅前の居酒屋さん(名前は覚えていない)で食べた白エビの刺し身⑦香川県のアスパラ「さぬきのめざめ」⑧兵庫県高砂市、下村商店の焼きアナゴ⑨滋賀県・近江今津、丁字屋のカモなべ⑩高知県四万十町の道の駅「あぐり窪川」の屋台で売っている米豚の串焼き
 文章の流れのせいで、ベスト10をむりやり決めたが、いい加減なものである。近い過去に食べたものの印象がどうしても強くなるからだ。来年の順位を決めることがあれば、ガラッと変わっているに違いない。
 家にはいつも、青ノリがある。生の青ノリはなかなか手に入らないから、乾燥したものを置いている。遍路に行くので、運がよければ、四万十町の38番・岩本寺のそばの八百屋さんに置いてある細長いものを買う。なければ、どこかで粉の青ノリを探す。
 青ノリは何にでも使う。玉子焼きにも入れるし、ご飯にもかける。そこで、今回はパスタ。
 パスタをゆでる。フライパンでニンニクオイルを作り、タカノツメと一緒にパスタを炒める。タカノツメをのぞいてパスタを皿に盛り、粉の青ノリをたくさん振りかける。混ぜながら食べる。
 自分で言うのもおかしいが、いい加減な思いつき料理だと思う。ちょっとパサパサ感があるので、皿に盛ってから軽くオリーブオイルを落とすなど、もう少し改良が必要かもしれない。それに、青ノリが歯にくっつかない工夫も。(梶川伸)2016.12.08

更新日時 2016/12/08


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