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空美ちゃん・空港へ行く④ 空港地下に巨大雨水貯留管

管理棟から点検口をのぞく。この下に貯留管が通っている

 大阪空港の地下に巨大な雨水貯留管がある。空港周辺は1990年代に3度、豪雨による浸水被害を受けた。1994年9月にはターミナルビルの地階が浸水し、空港機能が停止した。2008年に完成した貯留施設は、直径5.75メートルの管を1.84キロメートルに渡り、空港東側の地下13~18メートルに設置したもので、約4万5000立方メートル、50メートルプール約30杯分をためることができる。
 貯留管は、空港内の雨水と、豊中市、池田市、箕面市から猪名川へ排出する水路の水を大雨の時に一時的に貯留する。水の量は空港からが21.3%で、周辺流域からが78.7%。新関空会社施設・運用部の米田修之さんは「これまで最大で1万立方メートルたまった」と話す。年に数回、地下にトラックを入れ、土石を取り除くなどの清掃をする。月2回は機械点検をし、備えに余念はない。
 滑走路は中央部を高くし、1.0%の「拝み勾配」を採用して、水がたまらないよう設計されている。滑走路脇には上部が皿型に開いた排水管を76カ所に点在させている。空港内の雨水は、通常は幹線水路から猪名川へ流している。(進藤郁美)

更新日時 2013/06/12


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