東日本大震災:宮城県名取市立閖上小学校へ豊中市立図書館が図鑑45冊を寄贈
東日本大震災で被災した宮城県名取市立閖上(ゆりあげ)小学校へ、豊中市立図書館が花や動物などの図鑑45冊を寄贈する。閖上小学校は、校舎2階にある図書室の被害は免れたが、東日本大震災の津波により校舎1階と校庭が水没したため、名取市立不二が丘小学校の施設を借りて授業を再開。豊中市は市内の図書館に保管している市民から寄贈された児童書の中から、同校への寄贈を申し出たところ、児童の学習に必要な図鑑が欲しいという閖上小学校の要望を受け、今回の寄贈が決まった。
豊中市では、大阪国際空港就航都市との連携を進めており、震災後には、被災した就航都市に支援物資や市民から提供を受けた文房具の寄贈などを行ってきた。同図書館では、図書を被災地に寄贈しようと、文房具の提供などでつながりがあった小中学校66校に問い合わせたところ、同校への寄贈が実現した。
同図書館では、職員がマチカネワニのイラストが描かれた黄色のカードに「この本が、みなさんにすこしでもげんきをはこんでくれますように」「とおくからおうえんしています」などのメッセージを書き込んだものも図鑑に添えて送る。岡町図書館の内田副館長は「避難先の小学校では、本があっても置けるスペースがないと聞き、胸がふさがる思いです。豊中市に寄贈されたこれらの図鑑が、被災地で少しでもお役に立てれば嬉しい。児童たちが一日でも早く元の小学校に戻って、思う存分本が読めるようになればと思います」と話している。=情報提供・豊中市(早川方子)
更新日時 2011/07/22