身近な生き物たち① 池田市・余野川
池田市北部を流れる余野川は、水棲(すいせい)生物の宝庫だ。ドンコ、オイカワ、ヨシノボリ、シマドジョウといった魚のほか、甲殻類のミナミヌマエビ、トンボの幼生のヤゴなどが観察できる。
猪名川との合流地点から約800メートル上流の中川原橋下流域は、安全に川遊びができるよう、河川敷の下草を刈り、水深も30センチほどに整備されている。NPO法人クワガタ探検隊代表で、細河小学校で理科支援員も務める西義史さんは、「親子で一緒に遊びに来て」と話す。
魚は流れが速い真ん中よりも川べりに多い。草で陰になったところに網を入れれば、シマドジョウが顔をのぞかせる。タオル1枚で魚を取る方法もある。横に広げたタオルの一辺を、すき間がないよう川底に着ける。1人が1メートルほど離れたところから小刻みにタオルの方へ進み、タイミングをみてタオルを上げれば、追い立てられた魚がぴちぴちはねている。「捕まえた魚は飼うこともできるが、基本的に逃がしてあげて」と話した。
今号から、西さんらに取材した豊中・池田の生物を連載する。(礒野健一)
更新日時 2011/07/07