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編集長のズボラ料理(783) サツマイモとレーズンのサラダ

レーズンは多めの方がいい

 イモの料理は、おかずなのか、おかしなのか、分からなくなるものが結構ある。
 サトイモはそんなことはない。一般的には煮て食べる。これはどうみても、おかずだと言える。イカやベビーホタテと一緒に煮れば、おかずの中のおかずで、お菓子からはかけ離れている。
 ジャガイモはどうか。煮っころがしは完全なるおかずである。牛肉を加えた肉ジャガは、おかずの中のおかずのランクが高い。料理ではなく、あくまでもおかずで、だからこそおふくろの味の代表と言っても過言ではない。だから男は、肉ジャガ上手な女性には、コロッと心を奪われてしまう。
 カレーライスとなると、ご飯もいっしょになっているので、おかずを超えて代表的な日本料理になってしまった。インバウンドの外国人に好きな日本の食べ物で聞くテレビ番組がよくあり、すし、天ぷら、すき焼きの日本料理と並んで、ラーメンとカレーライスが必ず入っている。いまや、カレーは世界に通用する日本料理にのし上がっている。
 ジャガイモを揚げると、おかずかお菓子か、ちょっとややこしくなる。居酒屋さんでは、あてに棒状のポテトチップスがメニューの中に用意されている。これはお菓子ではないから、箸で食べる。
 ハンバーガー屋さんでも、棒状のポテトチップスをセットにする。これもお菓子ではないが、手でたべるから、おかずよりも少しだけおかしに近づいている。。
 洋酒を飲む店に行くと、ポテチチップスは薄い円形をしている。こうなると、お菓子の要素が加わって、手でつまんで口に運ぶ。
 同じ形状のもの、たとえばカルビーのポテトチップスは家で食べると、完全にお菓子となる。娘は手が汚れるのが嫌だと言って、袋をパーティー開きにして、箸でつまんで食べる。しかし、いくら箸を使っても、料理には見えないから不思議だ。
 サツイマイモは変な食べ物だ。サツマイモというだけで、おかずよりもお菓子のイメージがある。焼き芋は絶対におかずではない。蒸したものも、ほぼ同じと言っていい。ところがゆでると、おかずとお菓子の境界線上をさ迷ってしまう。
 サツマイモはゆでて、柔らかくなったら皮をむき、ボウルに入れてつぶす。レーズンと合わせ、マヨネーズも入れてよ混ぜる。
 ジャガイモのポテトサラダは、れっきとしたおかずである。作ったのはそのサツマイモ版だが、具がレーズンだけなので、「おかずだ!」と言って胸を張れないところがある。レーズン自体が、どうみてもお菓子だし。だからといって、キュウリを入れるのも変だし。まあ、これで酒が飲めるからいいが。(梶川伸)2025.01.16

更新日時 2025/01/16


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