編集長のズボラ料理(640) ニンジンスープ
子どもころ、嫌いな野菜の御三家があった。ピーマン、ゴボウ、ニンジンだった。
高校時代に下宿した。食事はその家の奥さんが作ってくれた。食べ盛りころだから、お腹がすく。おかげで、いやがおうでも食べざるを得ず、御三家を克服した。やがて、好きな手べ物の仲間入りをすことになり、奥さんには感謝している。
御三家の中で最初に食べられるようになったには、ニンジンだった。次にゴボウ、
今考えてみれば、なぜニンジンと苦闘したのか理解できない。カレーライスにはニンジンがつきもので、それを残した記憶はない。ということは、嫌い度レベル大したことはなかったのではないか。
ニンジンの味といえば、甘みとなる。これが、いいのか悪いのか。子どものころは甘さといえば砂糖と思い込んでいたので、ニンジンの甘さに拒否感があったのかもしれない。
甘さに関しては大人になっても、どうもスッキリしない。後期高齢者になった今も。
新聞記者の現役時代、大阪市・新大阪のテイクアウトのすし屋さんを取材したことがある。アメリカですし屋をし、帰国して開いた小さな店だった。マクロビオテックの考えを取り入れた、ちょっと変わった店だった。
その店で、ニンジンジュース売っていた。生のニンジンをその場でジューサーかけただけだった。それが記憶では400円くらいした記憶がある。高いなあ、と思ったが、取材でもあるし飲んでみた。ビックリした。甘い。
店の主人に話を着て、さらにビックリした。ニンジンは九州もので、カニの甲羅、エビの殻の粉末だけで栽培したものだという。高いわけだ。ただ、僕の場合、しいて言えば、カニとエビの見方が好きだが。
一方で、ニンジンをゆで、バターでソテーをしたものは、甘すぎると思うこともある。沖縄料理ノヒンジンシリシリも、食べ始めはいいが、甘すぎて途中から食べるスピードが落ちる。甘いのはいいのか、悪いのか。
ニンジンをだしで煮る、柔らかくなったら、煮汁ごとミキサーにかけ、ドロドロ状態にする。この際、とろみをだすために、ご飯を少し加えておく。ニンジンは鍋に移し、牛乳とバターを加えて煮ていき、最後にレモンを少し絞り入れる。カップに入れ、細切りの塩コンブを乗せ、甘くなりすぎるのを抑える。
遍路旅のバスツアーの先達で、昼ご飯に一行を徳島県の山間の農家レストランに案内したkとがある。シイタケ農家がマクロビオテっクの料理を出すからだった。話を聞くと、外国人がよく食べに来るのだそうだ。フーム外国人はマクロビオテックに関心があるときいたことがあるが、こんな山奥まで来るとは。フーム、である。(梶川伸)2022.12.25
更新日時 2022/12/26