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編集長のズボラ料理(434) 豚のショウガ焼きみそ味

しょうゆとみそを使うので、辛くならないように注意する

 みそは何が好きか。そう聞かれたら、僕の場合は赤みそだ。
 僕は名古屋市で生まれた。愛知県といえば赤みその八丁みそが主流。だから赤みそが好きかというと、そういうわけではない。
 親父は転勤族だった。僕が生まれて間もなく、門司(現在の北九州市)に変わったから、原体験として赤みその味が残っているわけではない。
 次に仙台市に変わった。仙台といえば仙台みそ。辛口の赤みそで知られる。では僕が仙台の影響をうけたかといえば、住んだのは幼稚園の最後から小学校1年生の時だけなので、赤みその味がしみついたわけではない。
 ただ、それから半世紀もたって、わざわざ仙台みそを買ったことがある。東北を巡った時だった。土産に何をしようかと迷い、選んだのが仙台みそだった。重いなあ、とは思ったが。
 高校の3年間はまた名古屋で過ごした。親父は途中で、名古屋から大阪に転勤になったが、僕は下宿した。転勤生活の中で、幼稚園2つ、小学校4つ、中学校2つも経験しているので、もう転校は嫌だったからだ。
 ではこの時期に八丁みそが好きになったのかというと、そうでもない。下宿でみそカツが出た記憶はない。それから40年ほどたって愛知万博に行った時、ついでにみそカツとみそ煮込みを食べて、雪辱を果たしたくらいなので、下宿時代を引きずっているわけでもない。
 今は京都府内に住み、その前は高松に住んでいた。どちらも雑煮といえば白みそである。でも、みそで白黒つけるとなると、赤になる。
 マルコメみその「料亭の味」という即席みそ汁が便利で、よく使う。普通のみそと赤だしとがあるが、僕は赤を選ぶ。普通のみそは具の種類も多く、値段が安いが、大みそかに例えるならば、僕は紅組に手を挙げる。
 豚のショウガ焼きは、みんなが食べる人気メニューで、僕もよく作る。いつも同じではマンネリ化する。ちょっと目先を変えるには、みそは手軽だ。しょうゆ、酒、みりん、すりおろしたショウガ、赤みそを混ぜ、それに豚肉を漬けておく。それをフライパンで焼く。
 ショウガ焼きとみそ漬けの合体みたなもの。これも赤みその方が、見栄えがいいと、勝手に決めている。(梶川伸)2020.09.01

更新日時 2020/09/01


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