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編集長のズボラ料理(348) ショウガ焼き飯

ショウガの香りを出せればいい

 中華料理店でお腹が太るものを頼む時、焼き飯派と焼きそば派に分かれる。僕は焼き飯派だ。
 中華料理店では、主食1品ではすまない。ギョウザがほしくなる。ギョウザにはそばよりご飯で、それは中国4000年の歴史でも揺るぎない。
 ギョウザはよく考えられた食べ物だ。八宝菜や麻婆(マーボー)豆腐だと、それがメーンになり、焼き飯が食べ切れない。そこでギョウザである。
これは量も少ないし、値段も安いので、客は頼みやすい。
 店にとっても、焼き飯にプラスされるので、ありがたいはずだ。カレー屋さんでは大盛りがあるが、中華料理店で焼き飯の大盛りがないのは、ギョウザを頼んでもらうための深謀遠慮なのだ。
 遍路仲間で月に1度、新大阪のリーゾナブルな中華料理店「小麦ランド」に集まって、軽く酒を飲む。集まるのは6人から8人。いつも決まったテーブルで、それぞれ決まったいす座る。まずビールとともにギョウザを頼む。
 出席が6人の場合は2人前と決まっている。1人前6個なので、1人が2個ずつ。この美しい数字に感謝して、乾杯をする。
 店にとっては、いい迷惑かもしれない。たった2個のために、6人分の取り皿を持ってきてくれる。それにしょうゆや酢を入れ、ラー油も使うから、洗うのが大変だろう。そういえば、決まったテーブルは入り口の近くで、ひょっとすると、いつでも追い出せるように決めたのかもしれない。
 参加者が7人か8人の場合はややこしい。3人前を注文するが。この数は割り切れない。そこで3個目は早い者勝ちになる。すると、けんかになる恐れがあるわけで、そのためにも追い出しやすい入り口近くに席を決めている可能性が垣間見える。
 もちろん、焼き飯もよく頼む。これは1人前。これも早い者勝ち。ただ、焼き飯は最後の方なので、平均年齢が70歳を超えているメンバーにとっては、すでにお腹がふくれていて、取り合いでけんかになったことはない。多数参加で1皿の焼き飯を食べる際の無けんか記録は、ギネスクラスといっていいい。。
 自宅でも焼き飯はよく作る。あまり作ると飽きてくるので、ちょっとだけ工夫をする。
 ショウの千切りを作る。玉ネギ、キャベツ、ネギのみじん切り、小さく切ったベーコンかソーセージを具として用意する。温かいご飯をボウルに入れ、生卵を落としてかき混ぜる。鍋に油をひき、ショウガを入れて熱する。ご飯を軽く炒め、いったんボウルに戻す。具を炒め、火が通ったらご飯をまた鍋に入れてさらに炒め、砂糖と塩、コショウで味付けし、しょうゆをたらして香りづけをする。
 ショウガを使ったのは、友人から大量もらったものが残っているためで、深い意味はない。(梶川伸)2019.05.11

更新日時 2019/05/11


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