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編集長のズボラ料理(329) 豆腐とベビーホタテのレンジでチーン

豆腐はよく水を切った方がいい

 北海道には、そう気楽に行けない。でも行ってみたい。そこで、デパートの北海道物産展に行く。北海道ならではの弁当を買って食べれば、飛行機代が浮く。
「森のいか飯」でもいいのだが、飛行機代がいらないから、たまにはちょっとぜいたくを、となる。そこで、海鮮てんこもりの弁当が頭に浮かぶ。ここまでは、だれもがたど、る道である。
 海鮮は何を選ぶか。ここからは選択肢がたくさんあって、人によって手にする弁当はとはバラバラになる。
 最大の要素は、高級品度だろう。高値の御三家といえば、ウニ、ケガニ、イクラとなる。ウニだけで埋め尽くしている弁当があるなら、それは僕の理想の弁当の位置を占める。
 学生時代に弟が、礼文島、利尻島に行って民宿に泊まり、ウニが丼に山盛りで出てきたと話していた。それでは利尻富士ではないか。だから極力信じないようにしたが、それからの半世紀、脳がウニに変わったようになっている。
 山盛りウニ弁があれば、極めて高いに違いない。飛行機でいえば、ファースクラスだろう。いくら飛行機代が浮いたからといって、ファーストクラス乗るつもりはないから、これは選択肢から外すことになる。
 ケガニだけの弁当もあれば、ビジネスクラスにあたる。ウニの弟が北海道に行ったからと、ケガニを2回送ってきたことがあるが、いずれも1杯だけ。高さを見せつけている面もある。
 イクラはどうか。正月前にスーパーで買うことがある。アルミホイルの小さな皿にような容器に入って1000円ほどで、イクラ何でも高すぎるとは思うが、正月でなくても、結構する。飛行機でいえば、エコノミークラスの1番前の席といったところか。
 結局は、御三家が少しずつ入った弁当に目がいく。ところが、みんな北海道展の会場で作っているではないか。では、北海道らしさはどこにあるのか、と疑問がわき、御三家でなくても、と妥協の道を進むことになる。
 御三家から少し水をあけられてホタテがあり、さらにカズノコ、サケと並ぶ。つまり、この6つの組み合わせという、膨大な選択肢を前に、悩み抜きながら、会場を物色する。そのうち疲れが出てきて、たいていは並んでいる人の少ない店で買う。何のこっちゃ。
 豆腐を水切りをして、手でつぶす。ホタテの貝柱かベビーホタテを小さく切る。ネギはみじん切り。それらを豆腐と一緒にし、卵の白身、青ノリ、白だしを加えて混ぜ、容器に入れて、レンジでチーンをする。
 ホタテは4番手ではあるが、いい役割を果たす。ベビーホタテでも十分。(梶川伸)2019.01.30。

更新日時 2019/01/30


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