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編集長のズボラ料理(256) ジャガイモ、タマネギ、キャベツの焼きかき揚げ

卵がつなぎとなるように、よく混ぜてからフライパンで揚げ焼きする

 料理上手な友人に、揚げ物のヒントを教えてもらった。少ない油で揚げるのだ。
 なるほどと思った。たっぷりの油だと、捨てるのがもったいないから、ついつい何度も使ってしまう。少しの油なら、2~3回使い、油を固めてポイ。しかも油を固める粉も1袋全部使う必要ない。半分ずつ2回に分けると、得をした感じにもなる。
 問題は、どこまで油を少なくするかだ。たっぷりの油の場合、うちの油鍋では深さは約7センチ。少ない油の場合は2.5センチとなる。その場合、トンカツのような平べったいものならいい。裏表を順番にひっくり返しながら揚げればいい。ミンチカツは少し厚みがほしい。この場合は頻繁に引っくり返さなければいけない。ちょっと気取って、丸いボール型にしてしまうと、コロコロ、コロコロ回す必要がある。
 もっと油を少なくしても何とかなる。その際には、「揚げる」という考えにこだわらない。多めの油で焼くと思えばいい。だから、道具も鍋からフライパンに変わる。この場合、深さは2~3ミリとなる。特にナスを輪切りにして、表面に小麦粉をまぶして揚げる時は、この方がカリットして、揚げたニュアンスも残る。ただし、僕のような料理技術を持っていないものにとっては。
 もっと少なくして、深さ1ミリとする。ハムカツのようなものは、これで十分である。これ以上少なくなると、完全に油焼きか炒め物になる。こう考えると、「揚げる」から「炒める」までの中間は連続していて、区切りはないという理論に到達する。
 そこで今回は、数学的に表現すれば深さ1ミリ弱、ズボラ風文学表現では炒めるより少し多めの油で作る。ジャガイモは細い千切り。タマネギは薄く切る。キャベツは細めのザク切り。それらをビニール袋に入れ、小麦粉とカタクリ粉を加えてよくかき混ぜ、まんべんなくまぶす。
 ボールに卵を割り入れて混ぜ、その中にジャガイモ、タマネギ、キャベツを加えてよく混ぜ、軽く塩、コショウもふる。フライパンの熱した油の上に落とし、お好み焼きのように形を整え、引っくり返しながら揚げ焼きにする。
 途中で蓋をして蒸し焼きにし、火を通してから再び揚げ焼きにすると、なお良い。味が物足りないと思えば、ポン酢などをかけて食べる。出来上がりは、少し密度の濃いかき揚げのイメージである。かき揚げは難しくても、これならできる。(梶川伸)2017.04.08

更新日時 2017/04/11


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