押しつけ花物語(31) サザンカの心
冬は花が少ない。特に野の花は。
押し花にも困る。そこで、サザンカに目をつける。花全体ではなく、しべの部分、つまり花芯(かしん)を使うことが多い。きざに言えば、サザンカの心をいただく。
押すのはやっかいだ。しべの下の部分は、少し固く厚くなっていて固い。だから押しにくい。できれば、しべを開いて円形にしたいが、なかなかうまくいかない。だから紙にあしらう時は、ほとんど扇形にしてしまう。
花びらも押してみる。しかし、一般的に見かける赤い花は、水分が抜けると紫に変わってしまう。残念ではあるが。(梶川伸)2017.02.003
更新日時 2017/02/03