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編集長のズボラ料理(233) 我が家のミートローフ

容器の関係でミートローフが薄くなったが、本来はもう少し分厚く作れたらその方がいい

 ミートローフは、なかなかいい響きで、我が家ではごちそうだった。たかが、ひき肉中心の料理ではあるが、それを「ミートローフ」と言うだけで、何だかおしゃれな料理に聞こえる。ただし、少し抑えた調子で言わないと、その雰囲気が出ない。大きな声で言ってしまうと、ひき肉の塊、といったニュアンスになってしまう。
 偉そうに書いたものの、正式なミートローフの作り方など知らない。おふくろもそうだったと思うが、それらしく作っていて、その味がいまだに基礎になっている。
 ミートローフはテーブルに大きいままで運ばなければならない。それが、うちのルールだった。ナイフとフォークを置いておき、各自がほしいだけ切る。息子が食べ盛りのころは、ドバっと持っていく。だから大き目に作っておく。それがルールだった。
 ミートローフは中身が隠れていなければならない。それがうちのルールだった。ナイフで切った時に、どんなものが出てくるかの楽しみがある。それは、ミートローフの内側を隠すだけでなく、外側も隠さなければならない。とは言っても、作るたびにほぼ同じ。内側に隠したベーコンやマッシュルームなど、数や大きさが多少違うくらいのものだ。だから娘など、自分で切り取っても、やがて感動を示さなくなった。
 ミートローフは、ソースを別に作らなければならない。各自が切り分けて皿に乗せたあとは、ソースをスプーンですくってかけることになる。そうすることで、ディナーといった感じがするではないか。ただし、そう思っているのは僕だけで、家族はバクバク食べるだけで、ディナーというニュアンスとは無関係ではあるが。
 合い挽きミンチを用意する。タマネギはみじん切り。マッシュルームは薄く切る。ウズラの卵を半分に切っておく。ベーコンを適当に切る。冷凍のトウモロコシを少し、牛乳、パン粉、卵を用意しておく。
 ミンチの半量、タマネギ、マッシュルームをオリーブオイルで炒め、火を通しておき、熱いままボウルに入れる。ウズラの卵以外は、ボウルに入れてよく練る。味付けは塩、コショウ、パプリカ、ナツメグ。オーブンで焼くため、容器を用意する。後で取り出しやすくするため、容器にアルミホイルをかぶせ、バターを塗っておく。それにボウルのものを詰め、ウズラの卵を押し込んで隠しておく。
 マッシュポテトの粉を牛乳で戻しておく。焼き上がったミートローフを大きな皿に乗せ、マッシュポテトで覆い、隠してしまう。
 ミンチを炒めて取り出したフライパンにウスターソース、ケチャップ、赤ワイン、コンソメスープ、バターを入れて熱し、少し煮詰める。これをソースにする。
 ズボラにしては少し手間がかかる。問題はマッシュポテトの塗り方で、今回も分厚くなってしまった。そうなると、ディナーっぽくないなあ。(梶川伸)2016.

更新日時 2016/12/12


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