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ちょっと味見を(433)児島惟謙

児島惟謙

 四国土産に日本酒「児島惟謙」をもらった。愛媛県西予市野村町、緒方酒造のものだった。説明文によると、宝暦3(1753)年創業の酒蔵だという。
 児島は歴史の授業で出てきた名前だ。明治24(1891)年、ロシアの皇太子が警備中の巡査に襲われて負傷した。大津事件と呼ばれる。当時の松方内閣はロシアの報復を恐れ、死刑にするよう、大審院に圧力をかけた。しかし大審院は通常の謀殺未遂罪を提供し、無期徒刑とした。当時の大審院長が小島で、司法権の独立を守ったとして「護法の神」と言われた。
 児島は宇和島市生まれで、少年時代は父の実家の野村町の緒方家で、酒造業を手伝いながら勉学に励んだという。酒は本醸造。味、香りのバランスがとれている。児島の写真をラベルに使ってあって、説明書きを読みながら、もう1度歴史の勉強をした。(梶川伸)2016.04.22

大津事件

更新日時 2016/04/22


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