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編集長のズボラ料理(180) 牛肉とタマネギのカレー炒め

カレー粉はやや控えめに

 牛肉は高いというイメージがこびりついている。だから、買う時と使う時、食べる時に、作戦を考える。
 買う時は、できるだけ切り落としを買う。きれいで大きな肉だって、口に入ればかみ砕くのだ。味を感じる前の、口に運ぶまでのわずかな時間のために、わざわざ高い肉を買う必要はない。これが持論だ。しかし、時には落とし穴もある。
 奈良市・西大寺の近鉄百貨店に地下に、奈良県民が大好きな精肉店、福寿館が店を開いている。高級な肉も売っているので、買うのは切り落としに決めている。切り落としであって、こま切れではない。だから、1枚が結構大きいものもある。すき焼きでもこれで十分だと思う。
 落とし穴がある。切り落としの上等に肉は、大きな普通の薄切り肉と、値段がほとんど変わらない。瀧には、切り落としの方が高い時もある。これはどっちにするか、試案のしどころで、心の中で決めておく必要がある。売り場で迷っていては恥ずかしい。
 牛肉を食べる際にも、作戦がある。家族で店に食べに行くなら、大阪市・鶴橋の焼肉屋へ誘導とする。神戸の人はなぜか、牛肉といえばステーキとなるが、大阪の場合はそうはいかない。
 焼き肉ならロースやカルビのほかに、ホルモンだってある。子どもが大量に食べ始めたら、まずハラミに誘導し、最終的にはミノに持っていく。ミノはなかなかかみ切れないので、長持ちがするのだ。ステーキの場合は、それ以外に逃れようがない。最後にガーリックライスを食べてごまかすくらいだろう。そのガーリックライスはおおむね量が少ない。物足りないが、2度も注文するわけにはいかない。だから、子どもが物足りないという表情を見せる寸前に、「じゃあ、行こうか」と声をかける。この部分が作戦である。
 肉料理を作る時にも、作戦が必要だ。すき焼きの場合は、最初に大きめに肉を焼いて食べれば、それで満足して、あとは酒が入っているから、小さな肉に変わっても、そうそうわかるものではない。
 すき焼きでもそうだが、肉以外のものを入れて、増量するのも作戦の1つといえる。今回はタマネギ。たくさん千切りにして、牛肉を一緒にフライパンで炒める、砂糖、しょうゆで味をつけておき、最後にカレー粉をふって、さらに炒める。タマネギさまさまである。(梶川伸)2016.03.28

更新日時 2016/03/28


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