このエントリーをはてなブックマークに追加

編集長のズボラ料理(157) アサリの炊き込みご飯

具は多めがいい

 パスタのボンゴレを頼む。アサリがいい味を出しているので、好きである。
 当然ながら、アサリも食べる。その時になって、注文したことを後悔する。殻ごと入っているから、食べにくいことこのうえない。特にフォークで食べ始めた場合は、後悔が増す。みっともないが、はしに切り替える。だから、もう頼まない。
 ワタリガニの場合は途方にくれる。確かに、見本の写真はおいしそうに見える。料理が運ばれてくると、さらにおいしそうに感じる。
 しかし食べだすと、様相ががらりと変わる。カニはどうして食べればいいのか。フォークなんかで食べられるはずがない。手づかみ、かぶりつきという方法もあるが、かみ砕いた殻はどうすればいいのか。パスタの横に乗せたら、きたないではないか。だから、もう絶対に頼まない。
 結局、麺と一緒になっているからいけないのだ。アサリでも、バター炒めなら、まだましである。アサリ単独だから、手も使って食べて手が汚れても、最初から心の準備ができている。
 カニだって、北陸や山陰の民宿で食べる時には、手づかみでムシャムシャといく。カニの身を取り出すスプーンのようなものも用意されている。これも基本的に、カニ単独だからではないか。
 では、いろいろなものと入り混じっている場合はどうか。結論は殻がなければいいのだ。スーパーに行けば、むき身のアサリを売っている。これなら、ゴチャゴチャ混ぜても大丈だ。
 そこで、アサリの炊き込みご飯。米の上にコンブを置き、その上にアサリを乗せる。白だしを注ぐ。細かく切ったコンニャク、竹輪、シメジを、白だし、みりん、酒、しょうゆを混ぜたものにしばらく漬けておき、それも炊飯器に入れてたく。生のアサリではないので、味は落ちるが、十分いける。でも、なぜ、殻つきのアサリご飯はないのだろう。(梶川伸)2016.01.01

更新日時 2016/01/01


関連地図情報

関連リンク