押しつけ花物語(27) 堅物のドウダンツツジ
紅葉の季節に、モミジと赤さを競うものがある。それはドウダンツツジだ。
兵庫県・中北部の紅葉の名所、丹波三山の1つの円通寺も、目線の高さでドウダンツツジ、見上げるとモミジと、ダブルで秋を楽しめる。
花は初夏に咲く。スズランのような白い小さな花で、何とも愛らしい。葉が小さいので、紅葉も可愛い。
しかし、葉は肉厚で、さわってみると、可愛いというよりも堅物でがんこなおやじのような感触がある。押し葉にしても、厚さが変わらなしに、水分が抜けているのかどうかもわからないほどだ。真っ赤にを残すのはなかなか難しく、どうしても赤に暗さが加わってしまう。言うことを聞かない葉である。(梶川伸)
更新日時 2015/12/09